丹波市山南町 青田・大歳神社の神楽・
地区内の獅子舞 |
丹波市山南町 青田・大歳神社の神楽
山南町無形文化財指定(H3.12.24) 
丹波市山南町青田・
大歳神社の北側には岩床を洗うように篠山川が流れます。雨乞いの青田
天狗岩伝説とは裏腹に
白鹿伝説の白鹿神社も祀られる大歳神社の秋の例祭(10月9〜10日)で奉納される伝統の”神楽”は山南町の
無形文化財に指定されています。車道の神域境に石道標が建ち”左・和田播磨”を表示しています。
青田の神楽 
街道が篠山から鐘ヶ坂を越え柏原へ通じる以前の延喜式:山陰道が篠山〜阿草を経て井原から氷上町へと氷上回廊を抜けていた頃からの街道筋だったのでしょう。
篠山川と篠場の砦
”神楽”の奉納が始まると、
最初に獅子と天狗が本殿から左周りに各社殿(八幡・厄神・山神・高い石台の上に祠を祀る金毘羅・常夜燈・西南角にある地神さんの白鹿神社)を廻ってお祓いをします。
天狗役は天狗面を

付けるが、頭には鶏を象(かたど)ったものを頭に被る。
割り竹筒と根竹?の凹凸を利用する”擦りササラ”を手にし、横笛と太鼓の囃子で舞われる。この後・獅子だけが演じたり、再度・天狗との共演もある。最後は子供が、
大人の背や肩の上に乗って幾つかの演目が舞われる…!。
全ての舞は左廻りに演じられるので獅子舞ではなく”獅子まわし”と呼ばれるそうです。囃子の太鼓方は、
”獅子がしら”や天狗面他道具一式を納める”長持ち”上に太

鼓・締め太鼓を置き、
担ぎ棒に寄って細いバチで打ち鳴らされますが、時折”合いの手”の掛け声も聞き捨てなりません!。
青田の神楽・背継ぎの「おやまの道中!」 青田の神楽・先ずは
「荒神祓い」から
天狗が”ササラ”を笹で作られた”花!枝”に持ち替えての演目
”花獅子”は、緩〜急の囃子がアクセントとなって一連の演題を飽きさせない。邪気を祓う様な激しい動きや威嚇する所作は無く、屈みこむ様な低い位置での所作が多いのが特徴のようです。
本殿前の舞庭に塩が撒かれて清められると、青田の神楽の”とり”を務める「背継ぎ」となります。子

供が大人の背や肩の上に乗って幾つかの所作を行うもので、長持ちには演目順のメモなのか紙が置かれており、其の太鼓方の指示する掛け声で「鶴の豆拾い」「鯱」
「達磨大師は座禅のかたち」…。等、子供は肩に乗ったままで演目が進みます。
青田の神楽「花獅子」
「おやまの道中」…エッ…何が演じられるのか!…昔から写真で見ていて
此のホームページに紹介したかった場面が、地元に戻って来てヤッと目前の実現した。其の場面とは、赤い傘を差し左手でその傘の先を持って構える姿です。
最後に大人の肩から降りた子供が獅子がしらを扱い、始めに大人が演じたと同じ低く構える所作で終わる。子供がヒーローの”背継ぎ”の演技は拍手につつまれて終了します。
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丹波市内各地区の獅子舞(一例)
青田の神楽は私の地区の例祭日と重なり、つい今日

まで訪ねる機会を失っていた。
祭礼日には帰郷し遠い神社まで歩いて詣り、神事に参列・太鼓(神輿)の宮入・神楽の奉納を見物し、集落へは太鼓(神輿)と戻っていたが、時代の諸事情から行事の様相は変わってきている様です。
山南町小川地区奥の獅子舞
私の地区でも青年

団によって保存会が組織され伝統・継承されている獅子舞が披露され・一宮神社で奉納された後、
各戸を廻るのでハナ(祝儀)を用意して待っていなければ…帰ってくると近くで神楽獅子の囃子の笛の音が聞こえていた。もう直ぐ家(うち)にも…今年(H16)は小川地区井原の日吉神社に、
初めて子供獅子舞が大人が使用する同じ”獅子がしら”を使い奉納されました。
何れも各家々を剣や御幣を手に五穀豊穣・無病息災・家内安

全のお祓いの舞をして廻る関西では殆どが?伊勢神楽(出雲系神楽も元は伊勢神楽!!?)ですが、昔は正月前になると3~4人の講中
(社中・・組?というのか、グループ?の呼び方が解からないが、xxx太夫の一行?)が巡って来られ、伊勢神宮のお札を配られていたが現在殆どお目にかかる事は無いが、丹波市や篠山市一部には例年
:伊勢神楽の一行?が巡って来る地区もあるようです。伊勢神宮のお札は地区の伊勢講で伊勢神宮に参詣して、各戸のお札をまとめて戴いて帰っていたが、其れも最近は一宮神社の宮司さんにお願いして、
伊勢神宮から送ってもらうようになった…と何かにつけて様変わり。 伊勢神楽では悪魔祓いと清めの
舞(獅子舞)と
曲(放下芸)とに大きくは二分される様で、舞を地区内の獅子舞に、
曲を青田大歳神社の「背継ぎ」や天狗との「花獅子」掛け合い神楽に見て下さい。
丹波の由緒 本誌
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